SIGMA 24-35/2を再レビューした話

きっかけは先日のTwitterだった
ブログネタを募集したところ、
フォロワーからSIGMA 24-35mm f2の記事が読みたいとリプがあった
ので書こうと思う

まず、24-35/2は後輩に譲ってしまったので現在は所有していない
学生時代、海外へ取材撮影する際に用意した物で、レンズマウントはNikonだった

ボディはNikon D850、半年間アジア各国でしばき倒した
↑Nikon Fマウント


↑単焦点大好きな私だが、飛行機移動の重量問題から標準レンズはこれ一本と割り切った
↑東南アジアの砂漠やジャングルなど過酷な場所で使い続けた

スペック
レンズは13群18枚
フィルターサイズは82mm
重量940gとかなり重い
絞り羽9枚
最短撮影距離 28cm
鏡筒にはSigmaのアートレンズに与えられる「A」のバッジ
レンズデザインは他のArtレンズ達と共通




周辺光量落ちは開放時で-2.56EVとかなり大きい
焦点距離は24-35mmと約1.5倍
24mm、28mm、35mmの単焦点レンズを1本にした、巷では「単焦点ズーム」、「変態ズーム」などと呼ばれている

現在ではフォーカスリングのラバーが白く汚れているものの、大きなトラブルなく快調に絵を吐き出す
↑レンズマウント付近に「015」の刻印、反対側には「MADE IN JAPAN」の刻印


SIGMAの山木社長曰く「最も売れていないレンズのトップ2」だとか
ちなみに売れていないもう一本は50-100mm f1.8
↑D850に装着、かなり大きく、重い
↑撮影は例によってサイドから1灯のみ、空フラにアートレ、逆サイの白は起こし、灯体側の白はバックへの光を切っている、撮影時はカメラ側もハレ切り


画質
以下は絞り開放時のスナップ
↑ベトナム ホーチミン ファングーラオ通り
↑カンボジア シェムリアップ アンコールワット
↑インド ラジャスタン ジャイサルメール 
↑インド ラジャスタン ジャイサルメール


ズームレンズながらf2という明るさを持つ
夜のスナップにおいて威力を発揮する
また、砂漠の星空などでは明るいレンズならではの強みを生かせる

フォーカスリングは十分な回転角とトルクを持ち、MFも使いやすい



以下はベトナム ハノイのロンビエン市場で撮影した写真
ボディはD850
f8.0 0.8s iso400



そして画面中央の通路の先と電線


画面右上の住宅


右下の露天に座った3人と袋詰めになった野菜





そしてこちらはカンボジア ハロン湾付近で撮影した写真
f11 41s iso100


画面中央 駐車禁止の看板


画面右側 エアコン室外機と壁に着いた砂




Nikon D850の4500万画素のセンサーを完全に使い切る解像度
上記の市場の野菜や、壁に付いた砂の質感を私が受けた印象と相違なく描写している

恐らくf4〜f5.6辺りで解像度はピークに達すると思う

強い光源下では緑色のフレアが出るものの、逆光にも強い印象


開放f2.0の明るさを持つので近接時の被写界深度は非常に浅い
↑35mmでf2.0 、フォーカスは最短撮影距離付近




しかしながら、そこそこ歪むし周辺も減光する
↓ 撮って出しの状態


↓Lightroomのてレンズプロファイルを当てた状態

13群18の贅沢なレンズ構成
重く、大きくなるのは当然

DxO markでの
24-35/2のスコアは「36」

Nikon 24-70/2.8VRが「28」
Canon 24-70/2.8Ⅱが「35」
Sony 24-70/2.8GMが「33」

他のレンズ達とは一回り高い性能を持つ


作例
↑香港
↑香港
各部屋に干してある洗濯物が識別できるほどの解像度
↑インド
↑インド
↑インドネシア
↑カンボジア



上記写真の一部はオリンパスギャラリー新宿やニコンサロン新宿で展示した
A1サイズへ引き伸ばしたが安心して鑑賞できる解像度だった



本記事の作成にあたって譲った後輩からレンズを借用し、再びスナップ撮影を行った
ボディは同じくD850
ちなみにD850との組み合わせでは2kg近くなる
普段はLeica M10を使っている身としては非常に重い
2時間撮影したら腕がプルプルになってしまった



まとめ

ネットではズーム倍率が低すぎるので絵の変化が少ない、せめてテレ端は50mmまで欲しかった等の声を耳するが、
普段からLeicaで写真を撮っている身からすると24mmと28mmと35mmは全くの別世界
それぞれのレンズで撮影のリズムが変わる

また、
1.5倍と低倍率ズームなので、28mmの単焦点レンズと捉えて、ワイドにもテレにも画角が調整できるレンズと考えればめちゃくちゃ便利なレンズに聞こえる

ズームレンズ界の解像度番長
「単焦点ズーム」の呼び名は、単なるマーケティングの為のキャッチコピーではなく実力によって得た称号だと思う
よくもまあこんなニッチなレンズを発売してくれたなと思う

2020年9月現在の販売価格は10万円ほど
24、28、35mmの単焦点レンズを購入したと思えば安い

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