MAZDA3 納車した話

車を買ったので紹介しようと思う

と、その前に私は車なんて初めて買うど素人であるということ
カメラやバイクなら人よりは詳しいが、車に関しては初心者同然
なので素人の筆者が頑張ってそれっぽく書いたレビューだと言うことを先に言っておく

本レビューが起因するすべての問題に対して筆者は責任を負わない


サイズ
国産Cセグメントとして平均的なサイズ感
3ナンバーではあるが、そこまで大柄な印象は受けない
全長4460mm、全幅1795mm、全高1440mm

車幅が1.8mを切っているので駐車場等での心配も少なく、最小旋回半径も5.3mと良好
ノーズが長いので全体的に全長が長く見えがちだが、トヨタCH-Rなどと大体同じ長さ

日常的にちょいちょい車に乗っていた筆者だったが、MAZDA3の取り回しで困ることは全く無かった



エンジン
私の購入した車両は2.0ℓのNAエンジン
4000rpmで199N・mのトルクを引き出し、6000rpmで156馬力を発生させる


1800rpm辺りからNAエンジンらしいトルクを発生させつつ、5000rpmでもパンチある加速が期待できる標準的な2.0ℓエンジン
日常使いでパワー不足を感じることは無く、しっとりとしていてスムーズな吹け上がり方をする

ただし、
低速時のアクセルレスポンスはワンテンポ遅く、やや不満

1.5ℓモデルに試乗した際は高速道路のコーナー出口の立ち上がり等で若干のパワー不足を感じた、噴き上がりは早く実に楽しいエンジンなのだが上の方で伸び悩む印象
MTなら1.5ℓエンジンを存分に引っ張って運転するのが楽しいだろう

筆者個人として日常使いならガソリンエンジン的観点から2.0ℓがベストバイであると考える、
これでパワー不足と言っている人は普段何に乗っているのか気になるところ

窓を開けると意外にも良いサウンドが聞こえてくる

マフラー交換も検討していたが、これならしばらく純正マフラーでも良さそうな印象


ブレーキ
・ブレーキフィールが気持ち良い
MAZDAでは、
「人間がブレーキペダルを操作するとき、知覚的情報からペダルを操作する、この時の制動初期のペダル操作量はドライバーの経験から予測で決まり、過不足があればそれに応じて操作量を調整する」
と言っている(2019 マツダ技報 No.36より)
そしてMAZDA3のブレーキフィールは上記の制動初期に行われる経験からのペダル操作の過不足を出来るだけ少なくしようという考えの元開発が行われた
その結果、
・意図した減速を意識せずに行われる
・加減速をスムーズに立ち上げ、緩めることができる
・停止線等でぴたりと停まりやすい
・駐車場時や渋滞時に扱いやすい
・同乗者に優しい(頭を揺らさない)
特徴を持ったブレーキが開発されたとの事


踏んだら踏んだだけ効くので少し慣れが必要だとは思うが、

筆者の場合は初めて乗ったにもかかわらず狙った停止位置でピタリと止まることができた


ボディ、サスペンション、ハンドリング
初めて乗った時、「あ、割と硬いんだな」と感じた
おそらくフレームの剛性からくるカッチリ感、良くも悪くも日本車らしくない印象

サスペンションはストロークしてない訳では無いのだが、荷重が掛かった際に粘り始めるポイントが早いと思う
断続的に凹凸が続くような路面では減衰が間に合わず少し忙しい印象

ステアリングはやや大きめ、他の日本車に比べてステアリングギア比はやや低く、例えば同じ旋回軌道でもMAZDA3の場合ステアリング回転角はやや大きいと思う
逆に言えばカーブ中に切り増しを行う際のコントロール性が高く、気持ちよくカーブから脱出できる、この感覚はMAZDAの提唱する「人馬一体」というコンセプトから成るものだと思う

燃費
乗員2名、エアコン冷房弱風で高速一般それぞれ10kmほど走って計測した結果、
下道メインで10.9km/l
高速道路メインで16.4km/l
となった
納車してからトータルの燃費が高速一般混合で11.7km/lとなった

2名乗車やエアコン使用、燃費運転を意識しない状態でのテストだったのでカタログのWLTCモードで15.8km/lは概ね正しい燃費を示しているかと思う

燃費についてはあまり気にしていなかったので特に不満は無いが、他と比べてやや劣る印象


エンジンサウンドが心地よいのでスポーツモードに入れると、低いギアを積極的選択、上の方まで引っ張るようになる、基本的に3000rpm以上を維持しながら走るので燃費はまあまあ悪い

エクステリア
MAZDA3のコンセプトモデル「魁 CONCEPT」を初めて見たのは2017年の東京モーターショーだった、

「まあコンセプトモデルってどれもカッコいいよね」
「このまま市販車として300万円ぐらいで登場してくれればいいのに」
と友人と話していた記憶がある


そして2018年の冬、
MAZDA3 ファストバックが登場した

上がMAZDA3で下がコンセプトモデル
ホイールやミラー、ヘッドライト等は異なるものの、そのスタイルは2017年のモーターショーで見た時と同じ印象だった

当たり前だが、コンセプトモデルとはあくまでもコンセプトに過ぎない
どんなにカッコよく尖った印象のコンセプトモデルでも、市販車として売り出すためには
製造ラインの都合やコストとの兼ね合い、法的基準などからデフォルメされて登場すると思っていただけに、MAZDA3の市販車登場は衝撃的だった

当時スタジオマンの職についていた私は、将来はこの車を買おうと決心するに至った



ボディは迷いに迷った結果「ポリメタルグレーに」

ロングノーズで尖ったフロントから徐々にワイドになりリアフェンダーに接続するボディライン
キャラクターラインは入れずサイドパネル中央付近で内側にソリを持たせて表情を出す
テールライトは4灯式で遠目で見てもMAZDA3だとわかるキャラクターの濃さ


ボディに映り込む景色は幾度となく歪み直線的なアンダーラインやドアラインと対比する



デイライトは猛禽類の様な鋭いリングライトを装備しており
フロントグリルはシンプルでシグネチャーウィングによって纏められている


私は所有するバイク(Vitpilen 401)も見た目で購入したが、車も同じ
Vitpilen 401が好きな人はMAZDA3もきっと気に入るだろう



走行シーンはどの角度から切り取っても絵になる

インテリア
水平基調でマツコネの画面は小さめで、ステアリングを握ると正面にスピードメーターが来るように設計されており、メーター周りは左右対称デザインとなっている


複雑な構成ながらもシンプルな印象を与え、ドアトリムなども抜かりなく質感は高い

国産車の同価格帯の中でも1クラス上の高級感があると思う


ドアヒンジ付近の造形が立体的で凝っている
ステアリングも外径はやや大きいが、細身で操作しやすい、
パドルシフトはやや控えめなサイズ


ドリンクホルダーがシフトノブよりも奥にあるので操作の邪魔にならない



ボタン類は質感高く、
押したか感覚すらも設計に入れたとの事



BOSEサウンド
私の車両はオプションのBOSE 12スピーカーが付いている

むしろBOSEのオプションを付けたくて20sのグレードを選択したと言っても過言ではない
期待に沿うサウンドを鳴らしてくれる
ただ、BOSEオプションを付けるとイコライザーで微調整が出来なくなってしまう

車速に対して自動で音量を調整する機構も備えている

スマホホルダー問題
ネットの記事を参考に、エアコン吹き出し口を塞がずにマグネットでホールドできるタイプを購入した
これであればエアコン吹き出し口を殺さずにスマホが設置できる
マグネット式なので少しずらして風を当てることも可能、真夏などのスマホはGPSを使用すると超高温になるので風で冷やすこともできる
ワイヤレスチャージも欲しいところであったが、私の場合CarPlayに接続するので有線接続は必須なのでワイヤレスチャージャーは不要

個人的に気になったポイント
此処までは他のMAZDA3レビューを見れば分かりそうな部分だろう
私は車のレビューが出来るほど大層な知識も無い
なのでここから先は素人の筆者が個人的に気づいた部分を書いていこうと思う


・オルガン式アクセルペダル

初めて試乗した時は少し戸惑ったが、1ヶ月たった今ではオルガン式じゃないと逆に違和感を覚えるほどに
狙った速度を一発で出す事ができるペダルで、一度踏み込んだ後に踏み増しや踏み戻しの操作が発生しづらいのでストレスフリー

・遮音性の高さ

試乗時に一番最初に驚いたポイント
車内で音楽を聴いてる際に音楽をかけたまま車から出てドアを閉めた途端ピタリと音が聞こえなくなる


・HUDが見やすい

フロントガラスに直接映し出すタイプ
他の国産車と比較してやや高い位置に投影される印象
情報量は必要最低限だがかなり見やすい、お陰で運転中メーターに視界を落とす機会が激減した


・MRCC使用時のグラフィック

MRCCは俗称レーンキープアシストであるが、メインパネルでその作動状況を表示出来るのだが、これが結構凝っていた
カーブ等で前方車と自社の位置関係を車間(車速)だけで無く、ステアリングも考慮した表示になっている

・電動シートのポジション設定でHUDとミラーの角度も記録される

これは納車してから気づいたのだが、2つのシートポジションにそれぞれHUDの高さとサイドミラーの角度が記録される

・グローブボックスのノブが運転席から操作しやすい

私は職場では駐車時に駐車許可証をダッシュボードに貼るのだが、その収納先がグローブボックスになっている、1日に数回は開け閉めするのでこれは非常にありがたい

・純正ドラレコが優秀

フレームレートは30fpsぐらいなら暗所でも問題なく好印象
純正ドラレコでは、Wifiによってスマートフォンと接続が可能、
フロント&リアビュー、速度や位置情報、加速度など見やすいUIになっている


・Mモード時のシフト操作

シフトノブによる変速は手前がアップで奥がダウンとなる
これは加速中にシフトアップしやすく、
減速中にシフトダウンしやすい配置となっている
MAZDAの他にBMWなどはこの配列だが、一部スポーツモデルを除いたその他国産車は大体が逆になっている


そしてここからはマイナスな部分




・リアナンバー付近に穴が空いている

初めて見た時絶句した

これはナンバーの封印を破らないでもリアバンパーが交換できる様にする為の工夫らしい



・360°モニター接近警告の位置が悪い

こちらがそのモニターだが、ちょうど車が走る車線と接近を知らせるマークが被っている


・夜、暗すぎる

電子タバコやドリンク等を摂る際に暗すぎて室内灯を点灯させる必要がある
せめてドリンクホルダー付近はライティングして欲しいところ


・CarPlay対応だが、タッチパネル非搭載

CarPlayは設計の際にタッチパネルの使用を前提として作られているはず、コントロールリングでの操作はやや面倒臭い

特にグーグルマップの操作は本当に面倒くさい


・純正ドラレコのSDカードは32GBまでしか認識しない

これは付属SDカードが16BGとやや容量不足に感じたので64GBのものを用意したのだが、なぜか認識しない
調べて見たところ32GBが限界な様だ
純正ドラレコはケンウッド製のものでMAZDAに卸している以外のものは64GBでも認識している様なのでこれはMAZDA車に限った現象なのか


・リアドアがチープ

フロントドアは重厚感があって開け閉めの際の音も高級感がある
が、リアドアは薄っぺらい音が響いてしまう
なんともチープな音がする
多くの車種でコストカットが図られている部分であるが、これはMAZDA3でも例外ではなかった


・HUD上のナビはCarPlay使用不可

HUDでナビが表示出来るのは良いのだが、CarPlayのナビは非対応、しかしこれはどのメーカーの車も同じ様な仕様なので致し方なし


・HUDのモジュールケースに太陽光が反射して目立つ

これは気になり出すと止まらない、モルトでも貼って対策しようか検討中
↑HUDのディスプレイはダッシュボードに配置されている、内壁の素材の一部に反射防止処理が行われていないので太陽光の角度によってはドライバーから見える位置に反射が映ってしまう



・サイドミラーが近い

これは車の構造上ある程度仕方ないと思うが、
目視確認の際に視線の移動量が増えるので首が疲れ易い


・Bピラーの傷が目立つ

ピアノブラックのピラー
綺麗で高級感あるのだが、傷つきやすすぎるのが難点
→納車から1ヶ月、もはや感覚が麻痺してきたのか、それとも納車直後に気にしすぎたのが、全く気にならなくなった
今では機械式洗車機にそのまま突っ込んでいる


・シフトノブ周辺のコンソールパネルの傷が目立つ

これもピラーと同じ様に傷つきやすく、埃も目立ち易い


・後方視界が悪い

これはある程度覚悟していた、360°モニターが付いているのである程度の不安は軽減できるが、高速道路等での合流の際はやはり見え辛い


・360°モニターが画像処理が甘い

機構上、複数のカメラから送られた映像を処理によって繋げて表示している
しかし、映像同士の繋ぎ目がやや甘く、特に後方部分はハの字型に開いてしまっているので慣れが必要、この辺りはTOYOTAの方が圧倒的に綺麗


・360°モニターが速度に応じた自動表示が出来ない

勤め先の社用車では減速すると自動で360度モニターを表示する機能が付いている、主に停止線や道幅と車幅を確認するために使用するが、MAZDA3ではそれができないので必要になるたびにボタンを押す必要がある少し面倒臭い
そして、360°モニターのボタン位置も悪い
上記の理由から良く触るボタンなのにハンドルの右側奥についている、まだ慣れていないかもしれないがブラインドタッチが出来ない、ハンドルにボタンをつけてくれれば押しやすかった
↑ここのボタンが空いているのに勿体無い
(欧米使用ではここは他のボタンに割り当てているらしい)


・ラゲッジスペース入り口の段差とボディパネル

ラゲッジ入り口には割と深い段差がある
重い機材を出し入れする際はやや気を使う
また、段差の手前にボディパネルがあるので傷付けそうで少し怖い


・MAZDAコネクト、スマホアプリの使い勝手が悪い


住所やキーワードによって検索出来るが、マップに直接ピンを打つことができない
検索で大まかな場所を表示させてから手動でピンを打つというスマホならではの目的地設定方法が使えないのはかなり使い勝手が悪い
アップデートでどうにかなりそうなのに勿体ない

画像ギャラリー

上の写真のメイキング
ソフトボックスを手持ちで当て、パーツを撮影、後に合成する方法を取っている
↑MAZDA6との比較
まとめ
一般人の筆者からすると車は非常に高額な買い物だった
価格はもちろん、積載力やエンジン性能、内装の質感や外装の美しさなど様々な制約がある中で300万円前後の車としてMAZDA3はどの項目取ってもバランス良く、非常に満足している

にしては余り売れてない様なので少し疑問が残る
それはMAZDAのブランド力の問題なのか、あるいは内外装の質感の高さから走行性能に対して期待してしまうが、平凡なエンジンから期待を裏切られたことに対する評価なのか、
個人的には満足の行く買い物だった


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