次世代 MP5A5 近代化改修した話


前書き
約10年のブランクを経て、24年2月にサバゲーを再開
1からエアガンを買い漁ったが、

約半年で筆者の自宅にはガンラックが設置される事に

現在はこの様な形になった
上から
・マルイ スコーピオン Mod.M
・トレポン PTW HK416
・マルイ 次世代 SCAR H
・C.A.T. AR-15 Explorer 10"
・ガスブロハンドガン等
となる

CATのレビュー記事はこちら

いやー散財してんね
装備品を含めると100万は軽く超える気がする
サバゲー沼のヌシから言わせれば筆者なんて足元にも及ばないと思うのでまだセーフ

そして筆者は次なる獲物を物色する日々を送っていた
「持っているトレポンはMAX2世代だから次はやっぱインポンか...」
「やっぱ夏に向けて長物のGBBもいいな」
「SIGのMPXかっこいいよな」
とか考えていたのだが、そこで思い出したのは、
別件でガスブロハンドガンを検討中に相談させてもらった方々のセリフだった
友人やフィールドのスタッフさんやガンショップの店員さんに
「何かオススメねぇすか?」
と伺ったところ、皆口を揃えて、
「マルイのG17Gen5は良いぞ」
と言っていた(ちな買った)

そして何人かは、こうも言っていた
「あと次世代MP5は良いぞ」

「ほう、そんなに良いなら試したいな」
と、筆者は試射する事に
訪れたには近所のガンショップ

初めてMP5持った感想は
「重っっっ!!!」
だった
それもそのはず次世代MP5は実銃と同じ重さで作られている

そしてシューティングレンジで実射する
筆者は「強烈なリコイルとキレの良さ」に感動した

次世代電動ガンはSCARしか知らないので、比較にならないが、同等かそれ以上の反動を感じた

そしてキレの良さ
勿論プリコックには敵わないのだが、それでも十分なほど速い

コンパクトだし、
弾道も素直で3点バース楽しい
ノーマルマグ使用時でリロード時は、自動で発射ストップ、マグチェンジ後コッキングしないと再発射出来ないリアルな仕様に

剛性も高くて特にストックのガタ付きの無さには感動した

しかし実物を見て感じる違和感もあった
ハンドガードやストックの形状がどうしても数世代か前の銃だなと言う印象
いや実際、数世代前の銃なので当たり前の話なのだが、
AR-15やG17Gen5などの現行モデルが好きな筆者にとっては受け入れ難いデザインだったのだ

しかし、
MP5を撃った感触が忘れられず、悶々とした日々を送ることになる
「見た目がなぁ...」
「性能はめちゃめちゃ良いんだよなぁ」
と反復する毎日、あまりに精神衛生上よろしくない

考えた解決策は「カスタム」

それも、
「モダナイズ」=近代化改修
を行おう

モダナイズされた銃は既に持っていて、
筆者が室内フィールドで使用するエアガンが
マルイのスコーピオンMod.Mのカスタムである
こちらの銃、ベースはこんな形をしている
光学機器に加え、ストックはM4タイプで4面レールやフォアグリップ、サイレンサーなど現代的なパーツで構成することによって近代化しようという試みである

「MP5も同じ事すれば良いんじゃね?」
とか考えてる最中、友人からサバゲーに行こうと誘われた

良い機会だしポチるか....
パーツも一気に買って近代化回収も終わらすか...

そんな訳で、「次世代MP5 近代化回収をする話」を始めたいと思う
めちゃくちゃ長い前書き終わり



次世代MP5について
さて買う銃はMP5に決まった訳だが、ここでMP5とはどんな銃なのか少し解説

とは言えこんな記事読んでる諸君はそんな事既にご存知かとも思うので、このセクションは飛ばしてもらって構わない

まずは実銃のMP5について

時は1950年代のヨーロッパ、冷戦の影響で軍事的な緊張が高まる中、西ドイツ(当時の西ドイツ連邦共和国)は、東側諸国(特に東ドイツやソ連)からの脅威に対抗するため、軍や警察は各種強化を求められていた
さらに、 西ドイツ国内では、都市部での治安維持やテロリズム対策の必要性も高まっていて、
特に、警察部隊や特殊部隊が市街地での近接戦闘に適した武器を必要としていた

その時代背景からH&K社は1960年代初頭に新しいサブマシンガンの開発に着手、
アサルトライフルである同社製G3をベースに、ローラー遅延式ブローバック機構を採用した
この機構は部品点数は多かったものの、高い精度を実現
それまでのサブマシンガンと言えばオープンボルト式が主流で、比較的安価に拳銃弾をばら撒く銃ぐらいの認識だったので精密性はそこまで高くなかった
新機構を搭載したMP5はその点優れた命中精度を誇っており、1966年、西ドイツの警察がMP5を正式に採用
その後、部品点数の多さからなる高コストのせいで、しばらく販売不信に陥るものの、MP5はその信頼性と高い精度、使い勝手の良さから、世界中の多くの国や組織に採用されることとなる

MP5を有名にしたのは特殊部隊の実戦での使用が要因と言われていて、
ソマリアで1977年に発生したルフトハンザ181便ハイジャック事件が最も有名

パレスチナ解放人民戦線(PFLP)のメンバーがルフトハンザ航空181便をハイジャックし、ソマリアのモガディシュ空港に強制着陸
対処に当たったのはドイツの特殊部隊であるGSG 9

MP5を使用してテロリストを全員制圧し、全ての人質を無事に救出することに成功
作戦後の記者会見で部隊隊長がMP5SDを持って質疑に応じ、その時の写真が世界中で報道され、各国に影響を与えた

さらに、
1980年のロンドンで発生したイラン大使館包囲事件も有名
6人の武装したイラン人テロリストがロンドンのイラン大使館を占拠し、人質を取った事件
対処に当たったのはイギリスの特殊部隊のSAS

この事件でもMP5を使用し、通称ニムロッド作戦を実施、無事に人質を救出している
なお、この作戦はBBC放送によって全世界に生中継され、数万人の人々が一部始終を目の当たりにした

そんな訳でMP5は「世界で最も成功したサブマシンガン」と呼ばれるようになった

日本のSATもMP5A5の日本向けモデルを採用しいる
通称:MP5-J
正式には高性能機関けん銃と呼ばれている(らしい)

まとめると、
特殊部隊が室内戦闘において、迅速かつ正確に脅威を排除し、人質を救出する様な作戦においてMP5が使用されたことから、その信頼性と精度が高く評価され、その後の対テロ作戦において標準的な装備となる一因となった

ここまでは実銃のお話、
ここからはエアガンのお話

実銃は「サブマシンガンと言えばMP5」ぐらい有名な存在なので、MP5を製造しているエアガンメーカーは多数存在する
海外ならVFC、G&G、ICS、BOLT、CYMA等
国内ならシステマ、マルゼン、クラウンモデル、そして東京マルイ

上記のメーカーの中でもマルイのMP5愛は異常で、
東京マルイでラインナップされているMP5は生産終了品も含めて18種類
全て紹介すると、
まずエアコキで
・MP5A3 18禁
・MP5A3 10禁

そしてスタンダード電動ガンから
・MP5 クルツ A4
・MP5 クルツ A4 PDW 
・MP5 SD5
・MP5 SD6
・MP5-J 
・MP5 A4(ハイグレードバージョン)
・MP5 A5(ハイグレードバージョン)
・MP5 R.A.S

ハイサイクル電動ガンから
・MP5 A5 HC
・MP5 クルツ HC

電動ガンLIGHT PROから
・MP5 A5 R.A.S

電動ガンBOYsから
・MP5 A5

ミニ電動ガンからもラインナップされており
・MP5 A5ミニ

そして次世代電動ガンは3種類
・MP5 A5
・MP5 A4
・MP5 SD6
(すべてのラインナップ書くのに30分以上かかってしまった)

ちなみに最多ラインナップはM4系で23種類
個人的に多いと思っていたAK系は16種類
(いずれもマルイの公式HP準拠)

という事は、MP5系は
東京マルイの製品のうち、AK系を抑えて2番目にラインナップが多い系譜という事になる
(あくまでも筆者調べ、間違ってたらご指摘ください)

話を次世代電動ガンのMP5A5に戻して、
2021年8月18日にMP5A5を発売
2022年12月22日にMP5SD6を発売
2023年10月18日にMP5A4を発売

なお、初登場の2021年はマルイの電動ガン発売30周年記念とか

これまでスタンダードでラインナップされていたMP5は次世代になった事でリコイルが追加されただけでなく、
FETを採用し、マイコンによって各部を制御する「M-SYSTEM」を搭載し、3点バーストも追加
他にも、リポバッテリーに対応したり、外装と操作性にリアルティを追求し、他の次世代電動ガンと比較してもかなり完成度の高いモデルになっている


各種カスタムパーツ購入
まず次世代MP5に適合するカスタムパーツを調べるところから始まった

参考にしたのはマグプル社製のカスタムパーツ

下記画像はマグプル公式HPから
かっこいい
が、いくつか気に入らない点も
・MP5純正のアイアンサイトはラウンド形状なデザインで、やや古めかしさを感じる
・ストックは伸縮式ではなく、固定式にしたい
→それもM4系かSCAR又はMASADAストックのような見た目にしたい

これらの条件を色々検討した結果、下記のパーツを購入した

・MASADA ACRストックセット

ストックはM4系かACRストックか迷ったが、より近代的なACRストックを選んだ
次世代用でポン付け可能らしい


・LAYLAX・NITRO.Vo レイルスリーブ

LAYLAXはMP5系のパーツが豊富に出ているのでありがたい
MP5のトップレールをフロントからエンドまで20mmレールに交換するタイプ
価格も安かった


・Magpul® SL Hand Guard

ハンドガードはバッテリーの収納スペース問題で迷ったが、マグプルの実物パーツである、SL ハンドガードを使用することにした
3面にMロックを備えており、これも次世代にポン付けできるらしい


・x115xTAYLOR×M-3D M-SL TYPE GRIP MODUL

グリップモジュールはマグプルタイプの物をセレクト
良心的な価格で安心した


・MAGPUL(77 7IL) RSA QD - Rail Sling Attachment QD BLK[MAG337-BLK]

私は1点式スリングをよく使う
銃の中心付近にQDホールが欲しかったのでコレをチョイス

・適当なグリップ

SLハンドガードに似合うように、アングルフォアグリップと迷ったが、見た目からショートタイプのグリップを選んだ

・MP5A5

そして肝心なMP5は、
A5とA4で迷ったが、ACRストックにバッテリーを収納する事ができないので前方配線モデルのA5を選択した



パーツ組み込み
上記の様に全てのパーツをネットで購入し、パーツ類はすぐ届いたのだが、MP5本体の到着がやや遅延しており、話の発端になったサバゲーの当日に届く事になった
「このままでは間に合わない」と思った筆者は営業所止めにして貰い、ゲーム当日の朝に取りに行く事に

当然吊るしのMP5
このままでは光学サイトすら載せられない
せっかくパーツも買い込んだし、現地でパーツを組み込む事にした
そんな訳で、購入したMP5は一度も通電させる事もなくバラバラに
ちなみにフィールドでめちゃくちゃ目立っていた、
周囲からは
「メカボに重篤なトラブルを抱えたので、頑張って修理している人」
だと思われていただろう

あと、
工具を貸してくれた隣の席のVSRの方、ありがとうございました。

そんなわけでちゃっちゃかバラしていく
エアガンの中ではバラしやすい部類だと思う
慣れている人なら分解難度は結構低い

セレクターの刻印はクレヨンで墨入れする事に

そうして完成した姿はこんな感じに
サイトは実物のEOTech HWS 512とブースター



各所紹介



マグプルのハンドガードは若干やすりで削ったものの、苦戦する事なく装着できた


懸念であったバッテリー問題はセパレートタイプのリポを使用して何とか解決、

バッテリー側のコネクターをMR30に変更し、なるべくスペースの空きを稼ぐ



Mロックにはオフセット20mmレールを追加
後々にフラッシュをつけたい



ACRストックは長さ、高さも調整が可能
QDホールやベルトホールがある



ストックは折り畳む事が可能で、持ち運びに便利


セレクターは延長されていて確実な操作が可能
3点バーストの指標が無いが、メカ的には存在しており、ちゃんと機能するので、セレクターはセミとフルの間でしっかりクリック感を持って止まる
グリップは細身で、指向性があって狙いやすい



裏側のセレクターはショートタイプ


トップレールはマズル付近からストック基部まで1本で伸びているロングタイプ 通称:背骨
MP5で気に食わなかったフロントサイトが無くなってスッキリした印象に
サイレンサーは「とりあえず軽くて短いの」を探すのが面倒だったのでマルイ純正



トップレール変更に伴い、14mm逆ネジのパーツが使えるようになったのも嬉しいポイント
純正のアダプタを使用すると長くなってしまう


ホロは実物のEOTech 512
状況に応じてブースターを使用


マガジンの溶接再現が細かすぎて驚いた
おそらくマルイで最も実物に近いマガジンだと思う





価格について
MPA5本体の定価は税別で64800円となっている
やや高いか...?
いや、筆者個人として、この金額は妥当または安価であると評価する

次世代MP5では様々な新機能が実装された
Mシステムの採用により、メカやバッテリー、マガジンの残弾の状態がMP5側で把握出来るように
前述の通り、リロード時の発射ストップ機構やマグを抜いている時は玉抜き用で1発のみの発射に制限をかけるなど、これまでのマルイ製電動ガンでは不可能だった事を実現している

そして、電子制御を組み込みながらも次世代電動ガンらしく、リコイルの再現も行っている

ただでさえコンパクトなMP5では300gのリコイルウェイトを使用している
各パーツの強度的に限界ギリギリのリコイルだと思う

そして、電子制御という事は各所にセンサーを配慮しているという事
MP5では磁気センサーを採用しているとの事で、
磁気センサー類は大抵の場合、互いの磁力干渉の問題や、振動の問題が懸念される
恐らく相当な試行錯誤が必要だったはず


また設計についても、無稼働実銃を手に入れ、プラスチックパーツは破砕して、成分分析を行った上で質感を再現しているという

細部もリアルで溶接痕は溶接方向やサイズを再現するのは勿論の上、同じパターンの連続ではなく、一つ一つ微妙に形を変えてモデリングしている
塗装についても、実銃MP5で採用されたとする粉体塗装を同じく採用、
粉体塗装には厚みがあるので、各所の設計公差にも苦労したはず


それらをの開発費用を考えると「非常に安価である」筆者はと思う


使用シーン撮影
カメラはFUJIFILM X-T5
レンズはLeica Summilux 50 ASPH
まとめ
今回は内部カスタムを一切行っていない
発射性能は純正と変わりないはずなので、本記事ではレビューを割愛させてもらう(すまん)

今回は、MP5のモダナイズカスタムと言うテーマで記事を書いた

MP5については、
「純正のまま使った方がかっこいい」
「隅々まで実銃を再現したんだから、カスタムするのはもったいない」
「ACRストックは無いわ」
「アイデンティティどこ行った」
「MP5はSD6一択だろが」
と仰る過激派の方々が一定数いることも十分に理解しているつもり
これはあくまでも筆者の自己満足であると名言して、この記事を締めようと思う


ギャラリー

おまけ
↓最寄りのフィールドにとりあえず持っていくセット

0コメント

  • 1000 / 1000