現代のM型機における広角レンズは28mm以下が一般的だろう
今日はLeicaのスーパーアンギュロン21mm f4を試したので記録に残す
スーパーアンギュロン=スーパーアングル
前期型(f4.0)
エルンスト・ライツ社から1958年に登場
が、これはシュイナイダー社の設計
4群9枚の対象型レンズ
最短撮影距離は40cmだが連動は0.7cmまで
ちゃば氏曰く先に開発されたビオゴンの特許をギリギリ回避する様に設計したのでビオゴンタイプに若干似ている
絞りはf4〜22
1963年まで生産 製造数は5300本 Lマウント版は1500本存在する
フィルターはE39でフードはIWKOO
マウントはML共通であり、イモネジを外せばLマウントとなる
後期型(f3.4)
1963年に明るさがf3.4にリニューアル
4群8枚構成に変更され周辺減光が改善された
またフード、フィルター径も変更されている
1968年以降、ブラック鏡筒へ変更される
その後、ライツ設計のエルマリート21mmにラインナップの座を譲ることになる
今回のレンズはf4.0の前期型
描写
コントラストは高くないが低いわけでもない
中央は50年前のレンズとは思えないほどシャープだが周辺減光が激しく、マゼンタ被りもする
後玉問題
広角の対称型ゆえにマウントから後玉までの距離は22mm
M5やCLなど一部のM型では装着不可
後玉がシャッター幕の反射光を切ってしまうので露出計は作動しない
M型デジタル機のライブビューであれば問題無く露出が取れる
後玉が突出しているのでリアキャップも専用のもの
21mmという画角
21mm 対角90°
私にとっては広すぎる画角
ELMARIT 28mmよりも広く、レンジファインダーではフレーミングすら難しい
主観では寄ればパースがつきすぎ、引けば間抜けしてしまう
人間の両眼の視野角に近いと言われる画角
目の前の風景を「切り取る」というよりは「視界を保存する」感覚
セバスチャン・サルガド曰く広角レンズはまやかしだと
被写体に撮らされた写真よりは自分が写る写真が撮りやすいレンズなのか
作例
朝、通勤中にM10とアンギュロンで撮影してみた
全てアイレベル、フレーミングはあまり意識していない
最短撮影距離は40cm、距離計は連動しないが
M型では見かけない写真が撮れる
所変わって渋谷
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