前書き
2022年、年の瀬のことだった
具合が悪かったので行きつけの病院へ向かった
我々カメラ好きが定期的に患う病
診断は
「なんかバカみたいに安いミラーレス買って適当なレンズで遊びたいよね病」
診察には時間がかかった
なお処方箋は「FUJIFILM X-T3」となった
そして2024年1月、
完治したかと思われた持病は再び発症
再受診となった
今回は駅を挟んで反対側の病院
診断は、
「X-T3買ったらX-T5欲しくなっちゃうよね病」
当然、処方箋は
「FUJIFILM X-T5」
一応、お薬手帳としてレンズカタログも貰った
スペック
センサー:X-Trans CMOS 5 HR APS-C
有効画素数:約4020万画素
映像エンジン:X-Processor 5
手ブレ補正 7.0段
撮影可能枚数: 約580枚
ボディサイズ 129.5x91x63.8 mm
重量: 557g
どうせこのブログを読んでいる人はX-T5のスペックなんざご承知の事だろう
発売から1年以上経っていることもあり、細かいスペックは割愛させて貰う
外見
X-T1から受け継がれるデザイン
初代から見た目に大きな変化はない
CONTAX RTSがベースとも言われているX-Tシリーズは5代目
洗練しながらも内部的に進化し続けている姿は他のメーカーの追随を許さない
X-ProやX-Hやなど、コンセプトとデザインを上手く両立させながら、用途ごとに分けられながら進化し続けた点も高評価
上面には露出補正ダイヤル、シャッタースピード、ISO感度ダイヤルを備える
写真に必要な要素は先頭の物理ダイヤルを用意するあたり、好き
カードスロットはUHS-Ⅱ対応のダブルスロット仕様
側面にはUSB-C、MicroHDMI、マイクジャック、リモートレリーズ用の端子を備える
液晶は184万ドットの3軸チルト式
ペンタ部分にはホットシュー、視度調整とファインダー、LCDの切り替えボタン
グリップはX-T4比で大型化し、握りやすいデザインとなった
ボディ全面にはAFのモードセレクタとシンクロ用X接点
X-T3との比較
X-T3との比較での内部トピックは4000万画素とボディ内手ぶれ補正だろう
また、AF進化が凄まじく、
動体検出機能や瞳AFにも対応する
映像エンジンはX-Processor 4からX-Processor 5に
40MPへの高画素化に伴い、高感度耐性はX-T3比で低下している
下記は6400での比較
ファインダー倍率は0.7倍から0.8倍に、
手ぶれ補正機構を採用しながらも、ボディサイズに大きな変化はない
X-T3では一体式であった接点カバーはX-T5ではセパレート式になっている
画質
何気ない一枚
レンズはThypochのSIMERA 35/1.4
撮影時の絞りはf4
中央部の拡大
4000万画素の恩恵は大きい
こちらはf1.4
手持ち撮影
高感度耐性&手ぶれ補正&AF性能
下記はX-T5とX-T3、お遊びでフルサイズ機との比較
高画素に伴いこの4機種の中ではワーストワンとなった
ノイズリダクションは実施していない
概ね想定通りの結果
こちらの写真もISO2500
Lightroomにてノイズリダクションをかけてある
筆者の場合、ISO2000あたりであれば全く問題なく常用できる
手ぶれ補正にも言及すると、
上記写真は揺れる車の中から、共に1/40秒で撮影している
X-T5の手ぶれ補正は7段分の補正が可能とされている
静物相手でしっかり脇を締めれば1/4秒でもブレない撮影が可能
下記写真は1/8秒の作例
手持ちで夜景は撮れる時代になったのは嬉しい限り
そして上記車2台の写真は被写体認識で「クルマ」を使用したAF-Cモードを利用している
実は、安全対策の都合上、全てノーファインダーで撮影しているが、AFはしっかりと車を捉え続けた
勿論瞳AFも備わっており、なんなら右目か左目か選択ができる
他にも「鳥」「動物」「バイク、自転車」「飛行機」「電車」の被写体を区別、認識することが可能
AF性能の総評として、フルサイズ機も含めた他社製カメラと遜色無い印象
その他機能
他にも様々な機能を備えるX-T5
防塵防滴機構や内蔵Wi-Fi、パノラマモードやピクセルシフト撮影、HDR撮影など、現代カメラとして抑えるべきポイントは網羅しているのだが、FUJIFILMの特筆事項と言えば、やはりフィルムシュミレーションだろう
どう紹介しようか悩んでいた所、謎に面倒くさくなったので、一覧表を作った
下記に貼っておくので参照してほしい
この画像はRAW撮影をしてLightroomでプロファイルを割り当ててある
カメラ内のロジックと少々異なる様で、PCで完全に再現したい場合はFUJIFILM純正ソフトを使用する必要がある
しかしその場合、現像はPCではなく、カメラ内で行う必要があるので、カメラとPCを繋いでおく必要があるとか
JPEG撮影に、個人的におすすめのフィルムシュミレーションとその他設定を紹介する
レンズはライカMマウント SIMERA 35/1.4
フィルム クラシックネガ
WB 4600k R:2 B:2
グレイン WEAK SMALL
カラークローム 強
DRレンジ 200%
トーン H:-1.5 S:+0.5
カラー -1
その他表記のない設定は全てデフォルト
撮れた写真はこちら
Lightroomでハイライトだけ調整を入れたが、
夜の蛍光灯光下では、概ねこんな感じで撮れる
その他にもACROS+Rフィルターの組み合わせはお気に入り
レンズはSIGMA 16/1.4(トリミングあり)
iPhone2台の懐中電灯のみでライティングしてみた
設定からシャドウは少し締めている
純正グリップ
ハンドグリップはX-T5と同時に購入した
型番はMHG-XT5
グリップ部分の拡張と底部にアルカスイス互換のプレートを備える代物で、
特筆すべきは三脚ネジ穴の位置
通常、この手のグリップの装着には本体の三脚ネジ穴を使用するので、グリップ本体の三脚ネジ穴は光軸からずれてしまうことが多い
この製品は三脚ネジ穴を光軸からずらす事なくグリップの固定を実現している
とても偉い
筆者のXマウントシステム
ここにMマウントアダプターによるLeica Mマウントレンズも加わることになるので、筆者の使用可能レンズはかなり多くなった
特にLeica Summilux 50 ASPHとの組み合わせが気に入っており、換算75mmと中望遠で均一でカミソリの様なシャープネスを楽しめる
レンズレビュー
簡単なレンズレビューをしようと思う
・TTArtisans 25mm f2
(作例を撮る時間が無かったので写真はX-T3のもの)
35mmとスナップ向きの画角で、MFレンズ故に超軽量コンパクトながらf2の明るさを持つ
実売8000円なので実質タダ
・SIGMA 16mm f1.4
換算24mmというiPhoneなどで慣れ親しんだ画角
40MPの高解像度と相まって広めに撮ってトリミングという使い方をしている
f1.4からシグマらしい描写、f4以降で画質のピークを迎える
やや大型ではあるが、実売4万円のお手軽レンズ
・XF 35mm f1.4 R
換算50mmの発売から12年が経過しているご長寿レンズ
X-T5の40MPセンサではやや解像力に劣るものの、絶妙に残った由緒正しき収差達は今でも多くのファンを惹きつける
現代レンズとして、ルックス、躯体の大きさは他に引けを取らない
AFは爆速では無いが必要十分、逆光にはやや弱い
実売は8万円ほど
・Leica Summilux 50 ASPH
私が最も気に入っているLeicaの50mm
均一な画質と高コントランスト、高シャープネス
アスフィリカルレンズやフローティング機構を備えた至高の一本、
誠に遺憾ながら、このレンズでないと成立しない写真がある
実売価格は60万円
・Thypoch SIMERA 35mm f1.4
中国に本社を置くThypochのSIMERAシリーズ
ギリシャ語由来のSIMERAは「今日」という意味らしい
構成はLeica Summilux 35 ASPHに似ていながらも価格は700ドルほど
レトロな被写界深度インジゲータ、14枚の絞り羽やフローティング機構、無限遠ロックなど、男の子大好き装備満載のレンズ
ギャラリー
まとめ
X-T6が発表されたらもう一回病院行こうと思う
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