Voigtländer Bessa Tを買った話

ベッサ って読みます


さて、このレンズはSummicron 50mmと35mm

ライカMマウント




そしてこれは Carl Zeiss C Biogon 28mm、35mm

ZMマウント

そしてこれはVoigtländer NOKTON 35mm f1.2 ASPH Ⅱ

VMマウント


ここまであげたレンズは全てマウントの名称が異なる
が、ライカMマウント互換レンズである

VoigtländerのMマウントだからVMマウント
ZeissのMマウントだからZMマウント

ちなみに、
KonicaがKMマウント
EPSONはEMマウント
RolleiはRMマウントである
これらも全てライカMマウント互換

このように各社ともMマウント互換のレンズを発売している
であればMマウント互換のカメラもあるだろう

ZeissのIkonシリーズ
KonicaのHexar RF
RolleiのRollei 35RF
EPSONのR-D1
これらはライカMマウント互換のカメラ達だ

そして、
VoigtländerのBessaシリーズ
これもコシナが作ったライカMマウント互換カメラ

今日はVoigtländerのBessaシリーズのBessa Tを買った話
長い長い前書き終わり

Bessaシリーズとは
Bessaは以下のシリーズが存在する

Bessa L

Bessa R

Bessa T


全シリーズ共通のスペックとして

・露出計

・機械式シャッター

が挙げられる

特に機械式シャッターは縦走りのフォーカルプレーンシャッターで1/2000秒が切れる
Bessa Tは2001年発売のカメラでありシャッター機構はフィルムカメラとしては新しい部類

以下は各シリーズの簡単な特徴

・Bessa L   

Lマウント
距離計無し
ファインダー無し

・Bessa R   

Lマウント
距離計有り
ファインダー有り

・Bessa T

Mマウント
距離計有り
ファインダー無し

・Bessa R2

Mマウント
距離計有り
ファインダー有り

と言う特徴がある
Bessa T限定モデルとしてグレー、オリーブ、ネイビーブルー、グロッシーブラックの特別モデルが存在する
外装色の違いの他にダイヤルが真鍮製に変更されており、ヘリアー50/3.5とセット販売で各色500台限定

本記事ではBessaシリーズの中でも比較的情報の少ない「Bessa T 限定色グレー」のレビュー
2001年発売で通常モデルで当時の価格は55000円だった


外装
まず見た目がバルナックライカに近いクラシカルな見た目
サイズは大きいが距離計の窓などの雰囲気は似ている
本体側部にシンクロ接点も備えている、X接点タイプ
外付けファインダー使用が前提なのでホットシューに接点はない
トリガーワインダーも付属しており、ボディと同色の塗装がなされている
→ワインダーにもストラップリングが付いており、縦向でストラップを装着できる
なお、ワインダー装着時でもフィルムの交換が可能
フィルム室には窓が付いており、現在装填中のフィルムを確認できる
もちろん軍艦部にはフィルムカウンターを備える
露出計用の電池は本体下部に入れる

距離計

一般的に距離計の窓同士が離れているほど精度は高くなる、
また、距離計の倍率も高ければ比例して精度が上がる
距離計の窓と窓との距離を基線長と呼び、
そして基線長にレンズの倍率をかけた数字を有効基線長と呼び、これが距離計の精度を表す一つの指針となる
「基線長10cmで倍率0.5倍」の距離計と「基線長5cmで倍率1倍」の距離計の精度は計算上同じ
Leica Ⅲシリーズが基線長38mm、倍率1.5倍なので57mm
Leica M3が68.25mm、倍率0.91倍なので62.10mm
Leica M10が68.25mm、倍率0.73倍なので49.82mm
Bessa Tの基線長35.8mmは倍率1.5倍有効基線長53.7mm

なので理屈ではBessa Tは私のメイン機のM10より距離計の精度は高いが、Leica Ⅲにはやや劣ることになる

超どうでもいい話だが、
戦艦大和の主砲46cm砲は射程が40km以上と弩級、敵機までの射程を測る距離計も弩級で基線長は15500mm、
倍率は30倍で有効基線長は465000mmとなる

話を戻して、
他のメーカーではZeiss Ikonが有効基線長75mmでRF機の中では最も精度が良い
話を戻してBessat Tは割と望遠に強いカメラである
Bessa Tの「T」はテレの略
メーカーのスペックシートには135mm f4のレンズまで距離計の測距に対応する記述がある

露出計

Bessaシリーズに共通する露出計はアンダー、適正、オーバーの3種類表示と簡易的なもの
中央部重点評価測光方式でISO感度は25〜1600まで対応(1/3段刻みで調整可能)
電池はLR44かSR44を2個使用する
↑家に届いてすぐにブツ撮りしたのでホコリだらけだったすまん
見切れてしまっているが裏面右側にはヘリアー50mm f3.5のエレメント図の刻印がある
これは限定モデルに与えられたものだ

マウント
VoigtländerなのでVMマウント
なのでライカMマウントレンズの装着が可能
ネット上の写真はほとんどがLレンズを装着した写真だったし、某カメラ情報サイトにはLマウントと表記がある、もちろん誤りだが致し方ない気もする
カメラだけ見ればLマウントに見えなくもない
↑Summilux50との組み合わせ、意外にも見た目は悪くなく、持った時のバランスも良い

公式の説明では
スーパーアンギュロン21mm
エルマリート28mm初代
ズミルックス35mm
DRズミクロン50mm
が使用できないとあったが、筆者所有のズミクロン35mm 7枚玉も無限遠付近では装着不可能だった
トリガーワインダー
Bessa Tはトリガーワインダーが装着可能
レバーは本体下部に収納が可能
かなりスピーディーな撮影が可能になる
本体下部にはフィルムのリバーススイッチが付いており、ワインダー装着時でもフィルム交換が可能
ワインダーはグリップも兼ねている
また、前述の通り、ストラップを縦に装着できる
トリガーを展開した状態で首から下げると腹部に尖ったトリガーが刺さって非常に痛い
作例
Lomoの800かKodak Gold 200で適当にスナップ
レンズはSummilux 50だが外付けファインダーを持っていないのでフレーミングは適当

自家スキャン&自家現像なので色味等はバラバラ

カメラ内露出計は概ね優秀
シャッター音はNikonのF3に似ている
このクラスのカメラの中ではシャッター音は大きめ
まとめ
距離計、露出計と最低限のカメラの機能を備え、クラシカルな見た目と最新式の中身を備えたカメラ
ワインダーが使えたりと嗜好性の高い実用カメラでLeica M6よりも使いやすく、精度も高い
残念ながら生産はとっくに終了しており、中古は今でこそ出回っているが年々数を減らしており、価格も徐々に上がってきている
買うなら今だなと思い立ち、酔った勢いでポチったが後悔はしてない

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