久しぶりのカメラ関連話題
まーた新しいストロボを買った
まずこちらを見てほしい
バイクでコーヒーツーリングへ行く際の荷物である
左側にあるこの円筒状のポーチ
何が入っているかというと
こちらが入っている
今回は100Wsのバッテリー式ストロボ
「Godox AD100 Pro」
を購入したので詳しく書いていこうと思う
前書き
さて突然だが、
フリーランスのカメラマンに必要な機材は何だろうか
・カメラ
・24〜200mmをカバーできるレンズ群
・ノートPC(テザー用)
・ストロボ2灯以上
・スタンド類
・ディフューザー、レフ類
・三脚
・それ等を収納するバッグ類
まあこれだけあれば簡単な出張ポートレート撮影から簡単なECサイト用物撮りまでカバーできるだろう
カメラはフルサイズが好ましいが、最近ではAPS-Cメインのファッションカメラマンも多い
PCはテザー撮影に必須
ストロボは適当にCOMETのツインクル辺りか
あとは撮影する物に応じて機材は変化するだろう
スタジオポートレートが多い人は85mm前後の単焦点レンズを持っている場合が多い
スタジオポートレートなのでストロボ類やスタンド類は撮影するスタジオに置いてある物を使う場合が殆どだが、予算がタイトだと自身のストロボを持ち込む場合もある
取材撮影メインのカメラマンは企業のオフィスやイベント会場での「ロケ撮影」が多く、クリップオンストロボやスタンドは自身の物を持ち込んで撮影する場合が多い
さて、今日はカメラマン必須とも言えるストロボに焦点を当ててみよう
まず、上記のCOMET ツインクルはAC電源をソースとするストロボである
AC電源が必要ということは100vの2pタイプコンセントが必須ということ(物によっては100〜240vの電圧に対応するものもある)
撮影場所のコンセント位置の場所が悪ければAC延長ケーブル等で対応しなければならないし、
そもそも野外での撮影では発電機や超長い延長ケーブルを用意するしかない
一応、各メーカーがACタイプのものブロック用にAC電源が出力できるバッテリーを発売していたが、あまり普及しなかったイメージ
こちらはサンスターの正弦波出力対応のポータブル電源
100VのAC出力が可能
そこで登場したのがバッテリー内蔵式モノブロックストロボである
2013年登場のProfoto B1 500 Air TTL
こちらは500WsでACソースを必要としないモバイルタイプ
このストロボの登場により、利便性は格段に上がった
他にもBroncolorのシロス400L/800L
400Wsと800Wsタイプでめちゃくちゃ大きくて重い
とりわけ現在人気なのがProfotoのB10とB10Plus
B10は250WsでB10 Plusは500Ws
バッテリー式の欠点でもあったサイズと重量問題を解決し、比較的小型で軽量なストロボである
私の師匠もこのストロボを使用しており、大抵のロケ撮影ならこなせてしまう
圧倒的な人気を誇るProfoto
一方でGODOXというメーカーがある
中華性ストロボとしては最も有名なメーカーだろう
そのゴドックスもバッテリー式モノブロックストロボを発売している
ラインナップは、
600、400、300、200Wsと結構細かく刻んでおり、
一応、バッテリー式で1200Wsタイプの物とクリップオンタイプの360Wsの物も存在する
そして最新の100Wsのストロボが発表され、早速入手したので記事にしようと思う
長い長い前書き終了
購入理由
私はFlashQというメーカーのストロボを使用している
以前のブログで褒めちぎっている
が、不満点もあった
本体に収納可能な発信機は、その大きさが故に通信可能距離が短かった
公称値は10mであるが、遮蔽物やストロボ本体の向きによってその距離は短くなる
そして、暗い
一般的なクリップオンストロボの方が高出力なほど
こちらはQ20Ⅱで天井にバウンスさせてバイクを撮影しようとしている時の写真
光量が足りなくて感度を上げた結果、タングステン色の地灯りが写ってしまった
こうなると色味を直すのが大変になる
Q20ⅡのGN(ガイドナンバー)は20
AD100 Proは100Ws
簡単な比較ではないが実際に撮影し、露出を測ってみた
結果はこちら
AD100 Proでは照射範囲を変える機能を持っている
オンストロボの状態で28mm相当から85mm相当まで可変する
AD100の28mm側と85mm側で2/3EV差があり、
AD100のテレ側とQ20Ⅱでは約3EV差がある事がわかった
Q20Ⅱ比で3段も明るければ日中シンクロでも光量不足に悩まされることは少ないだろう
本体
↑AD300と同様の円筒形の躯体
AD-E2ブラケットを装着した状態
↓AD-E2
傘を装着する事が可能になる
顎の上下が可能で、メスダボ仕様
↑小型ながらもしっかり冷却用ファン内蔵
↑三脚ネジが2個
↑IRスレーブ用の受光部
↑シンクロ用の3.5mmジャックとファームアップ用USB Type-Cポート
3.5mmジャックがあるのでAirRemoteを使えばProfotoの製品とも一緒に使える
↑バッテリーはモニター下から挿入する
容量は2600mAhで360回のフル発光が可能
↑発光部分、クリップオンと同じタイプのレンズが装着されているのでAD300 Proの様にベアバルブでの発行は不可
ただ、照射範囲を可変させるズーム機能があるにはAD100のメリット
機動性
このストロボの魅力はなんといっても、その大きさにある
350mlの缶と同じぐらいの大きさである
重量もバッテリー込みで524gと超軽量
Profoto B10plusと比較するとここまで差がある
発信機(トランスミッター)
ADシリーズでストロボと同調を取るにはシンクロ接点を使った有線による接続の方法があるが、オフストロボではワイヤレスによる接続が一般的だろう
Godoxでは発信機を3種類発売している
左からX1T、X2T、X Proで、右に行くほど値段が上がる
X1は最低限といった感じでID設定が不可能なので混線しそうな場所では不安が残る
X2はディスプレイの情報量が増え、Bluetooth機能も追加したモデル
X ProはTTL対応で大きなディスプレイを備える最上位機種
私はX Proを購入したが、正直X2でも良かった気がする
↑Pro Cと書いてあるのでCanon用である事がわかる
ニコン用はN、ソニー用はSと書かれている
↑Canon用だが、Nikonでも使用可能
ただし、TTLは使えない
Profotoのトランスミッター「AirRemote TTL」ではトランスミッターから今の出力値がわからないという欠点があるが、GODOXの製品はトランスミッター側から数値を把握できる、これはかなり有難い
Profoto AirRemoteとの大きさ比較
↑概ね同じ大きさ
Profotoの方がよく使うテスト発光ボタンが押し易い位置にある
Profotoはアップダウンの2つのボタンでバリエーターを調整するが、Godoxはダイヤル式
ProfotoはワンアクションでA、B、Cの灯体を制御可能だが、GodoxはA〜Eまでの5つの灯体をワンアクションで制御可能
価格差は5倍ほどProfotoの方が高い(正直ぼったくりレベルだと思う)
割とどうでもいいがGODOXはProfotoの競合、Broncolorに発信機を供給していた
左がBroncolorに供給された発信機で、右がオリジナル
スイス製の高級ストロボメーカーに部品を卸していたのだから、それなりに品質は高いのであろう
X Proのデメリットとしては画面が上向きなので三脚等に据え、ハイアングルだと画面が見辛い状況になること
運用方法
カメラを三脚に固定したバイクの撮影ではGoPro用の折りたたみ可能なアームを取り付けて使うと非常に便利
↑アームがあればフロントトップライトとして使う事ができる
↑AD-E2ブラケットとダボを装着し、センチュリーに固定した状態
ストロボ1灯で合成する写真の場合、三脚は必須になる
面光源と点光源
ちょっと脱線して面光源と点光源について
ストロボ全般に言える話だが、
面光源は光が回りやすく芯が綺麗になる
こちらが点光源の写真
ストロボを直で当てた
そしてこちらが面光源の写真
ストロボを白い壁にバウンスさせた
印象が違うのが見て取れる
点光源の方が影がシャープでコントラストが高く、背景も暗い
面光源は光が全体に周り、肌の質感も柔らかい
また、目に映るライトの姿(キャッチライト)も違う
右側の写真、面光源の方が映り込みは大きく写る
バイク灯にハイライトの映り込みを作る場合は面光源の方が適している
このカットはメインライトを画面右側の壁にバウンスさせた光を使っている
タンク等のエッジ部分にはハイライトを直打ちで当てているが、壁バンのおかげで、1灯ながら前輪から後輪まで光が回り、柔らかい光となっている
バウンス光の注意点としては、
壁の色の影響を受けるということ
もし壁が青ければ、跳ね返る光も青くなる
アクセサリー
AD100ではAD200のH200RやV1と共通となるAK-Rシリーズのアクセサリーが使用可能となる
AK-R系のアクセサリーは全てマグネットタイプで、ProfotoのA1というストロボのパクリである
(試してみたが、直径が異なるので互換性は無さそう)
また、ブラケットを使用すればボーエンズマウント互換となる
これだけアクセサリーが豊富であれば大体の撮影はこなせるだろう
私はドーム型のAK-R11とバウンスカードAK-R12を購入した
また、ライトスタンド用のメスダボが付属するが、ここに傘類を差し込む穴が用意されている
角度も切り替え可能なので割と便利
作例
まずはバイクの作例
多灯ライティングに見えるが、
AD100 Proにアームを取り付け、手持ちで複数枚撮影、iPadで合成を行なっている
こちらは集合カット
AD100にアームを付けて手持ちしてもらった
カメラは卓上三脚固定
合成して色味作った写真がこちら
日陰だったが、日が差し込んだような写真になった
こちらは人物の作例
AD100 Proにルーセントの傘を使って手持ち撮影
右手にカメラ、左手にAD100 Proを持っているので一人で撮影が可能
こちらはAD100にアームを付けて上手側から直で打っているカット、カメラは手持ち
秩父ツーリングの際に「プロフィール写真撮ってよ」って話になったので撮影
ストロボが無くても撮れなくは無いが、あるとライダーの好きそうな雰囲気の写真が撮れるので喜ばれる
収納性
AD100 Proの利点はその大きさにある
こちらはエレコムのレンズポーチMというバックインバック
これにAD100がすっぽり収まる
これならなるべく荷物を減らしたいデートにだって持っていけるし、腰にカラビナで吊るしても違和感ないだろう
まとめ
実売30000円と安価ながら軽量コンパクトで光量も必要十分なAD100 Pro
レンズポーチに収まるので、カメラバッグの空いたレンズスペースに突っ込める手軽さ
僕はあと3灯ぐらい欲しい
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