Husqvarna Vitpilen 401 2万kmレビュー



昨日、Svartpilen 125の発表があった
↑公式HPより

TwitterのTL上では界隈の話題となり、Husqvarna関連の注目度が上昇しつつある

Svartpilen 125の発表を切っ掛けに兄弟車種のVitpilenや排気量違いの250や401の存在を知った人も多かったであろう

Svartpilen、Vitpilenのレビュー記事を探しても、主要メディアによるジャーナリストや評論家の試乗記、モトブロガーによる試乗動画こそヒットするものの、Svartpilen、Vitpilenのオーナーにより、メンテナンス記録や不具合などを交えて執筆された長期レビューの数は少ない

私が書いた「Vitpilen 401 納車した話」もそこそこのアクセス数を稼いでいるので、需要は少なからずあるのではないか

今回は納車されてから約2万キロ走った時点でのレビューを書いていこうと思う
(本記事は私の備忘録的な存在意義もある)

メンテナンス、カスタム記録
とりあえず、筆者が持っているVitpilen 401に関する全ての情報を載せたので文字数が1万文字を超えている
まず、行ったメンテナンス、カスタム等を詳細に書いていこうと思う


2020年 9/1 走行距離0km

↑納車直後のVitpilen 401

・バーエンドミラー交換
・メットロック取り付け
kemimoto製のバーエンドミラーを装着した、ハンドルウェイトは純正品を流用
ヘルメットロックは2りんかんの汎用品

2020年 9/12 500km


・500km点検
オイル&フィルター、Oリング交換
指定オイルはモトフレックスFormula 4T 15ー50wで総支払額5000円ほど
その他にクラッチセンサーの不具合、ABSのセッティングエラーが発覚、無償修理対応となった

2020年 9/18 1002km


・1000km点検
オイル&フィルター、Oリング交換
ここまでの点検は工賃のみの負担でOK
これで慣らし運転終了
2020年 9/16 1320km
・リアシートバッグ取り付け
・クアッドロック取り付け
・USB電源取り付け

2020年 10/20 約3000km


・オイル&フィルター交換
・スロットルアシスト装着
総支払額9000円ほど
2020年 10/20 走行距離未記録
・マフラー交換
参考→Vitpilen 401 20年式 マフラー交換した話

2020年 年末 約6800km


オイル交換
総支払額8000円ほど

2021年 2/3 8500km


・タイヤ交換
ブリジストンBATTLAX HYPERSPORT S22に変更
α-14と迷ったけど、雨の日も乗る可能性があったのでS22に、チューブはまだ使えそうだったので純正流用
ライコランド東雲店で総支払額55000円ほど


2021年9/19 19800km

12ヶ月点検
・オイル交換(純正オイル)
・オイルフィルター交換
・Oリング交換
・プラグ交換(イリジウム)
・エアフィルター交換
・タイヤ前後交換(PIRELLI ROSSOⅢ)
・チェーン交換(RK GC520MRU 120L)
・ブレーキフルード交換
・各所注油

工賃込みの総額87000円

カスタム詳細
メンテナンス記録は思い出せる範囲でっざっとこんな感じ
下記にて各カスタムを詳しく解説していく

まずこれが現在の状態
行ったカスタムは、
・外装交換
・スリップオンマフラー換装
・ナンバーウィンカー装着
・バーエンドミラー装着
・スマホホルダー装着
・USBソケット装着
・シート交換
となる、

更に詳細を書いていく

・マフラー

まず見た目的に大きく変わったのがマフラーだと思う

Vitpilen 401 MY2020でマフラーを変えている人はあまり見かけない(MY=モデル・イヤー)
純正オプションにアクラポビッチのマフラーが用意されているが、値段が高い割には音量も性能も余り変化が無い様だ
MY2019までは排気系の形状がKTM 390 DUKEと同一であった為、パーツの流用が可能であったが、MY2020からエキパイ周りの取り回し等の変更により、互換性がなくなった
僕がVitpilen 401 MY2020を納車した2020年9月ではマフラーの選択肢はほぼ純正一択だった
「ほぼ」と書いたのは、大阪の「OUTEX」というメーカーがスリップオンマフラーを販売しており、これが納車当時、純正以外で唯一、MY2020に対応するマフラーであった
こちらの画像を見てほしい

この様にサイレンサーとメインサイレンサー(通称:タイコ)を繋ぐ「中間パイプ」が必要であり、OUTEX製のマフラーを買えば、この中間パイプが手に入るのではないかと考えた
中間パイプが手に入れば汎用サイレンサーがなんでも装着可能になる、それこそ星の数ほど存在し、格安な汎用サイレンサーを装着できるのであれば多少高くても文句は無い
ダメ元で中間パイプのみを販売してもらえないか問い合わせたところあっさりOKを貰い、27000円ほどだったが早速購入、受注生産で納期は3週間ほどだった
中間パイプのエンド径は50.8mm
サイレンサーにはAmazonで3000円程で売っていたS◯ Project風のサイレンサーを装着
一つだけ注意点として、サイレンサーをバンドでステーに固定するタイプで無いと装着は不可(接続ステーを溶接できる技術があれば話は別)
従ってこの様なパーツは装着に加工が必要になる場合が多いのでご留意頂きたい
さて装着したマフラーがこんな感じ
個人的にはVitpilenに非常に似合っていると思う

Twitter等でも「何処のパーツ使っていますか?」と多くの人から質問される、
その度にOUTEX製の中間パイプをお勧めしていたら年明けの2021年1月、遂に中間パイプの単品販売が開始されていた
メーカーとしては中間パイプとサイレンサーをセットで買ってほしいだろうが、元から需要はあったとは言え、単品販売に踏み切った原因の一端を担ってしまったであろうから、ちょっと複雑な気持ち
さて気になる特性変化だが、
馬力はやや上がった様に感じられる、
中速、高速寄りのセッティングであるが更に伸びた気がする
逆に言えば低速トルクはより薄くなった
音質は主観的に書いて、
低音が太くなり、音量も格段に上がった
単気筒なのでアイドリングはそこそこ大人しいが、回すとなんとも治安の悪い音量になる
単気筒で高回転型のエンジンって割と珍しい形式で、
ピンストンは60mmのショートストロークと生粋のシングルスポーツバイクだ
13000rpmぐらいまで回るエンジン音は最高に気持ちがいい


・バーエンドミラー

バーエンドミラー交換はSvartpilen、Vitpilenでは定番カスタムで、
ほとんどの車両が純正ミラーを使用していない、
かくいう筆者も、納車当日に家で交換した
純正オプションにもバーエンドミラーはあるが、クソ高いので以前、他の車両で使っていたものを使用した
ハンドルウェイトは純正のまま流用している
こちらが純正ミラー

そしてこちらがバーエンドミラー(上向き)

そしてこちらが今のバーエンドミラー(下向き)

スタイル重視でミラーを下向きにした
結果、「見えなくなった」
普通にミラーを見ると自分の足が写る
サイドミラーの役割として有るまじき状態
そして、後方候補確認をする回数が圧倒的に減る、
単純に危ないし、こんな弊害もある

100%筆者が悪いのだが、ミラーが上向きor純正ミラーであれば回避できたであろう場面を
29km/hオーバーで3点減点と15000円の罰金

お洒落にはお金がかかるとはよく言ったものだ

スマホホルダー

今やバイクにスマホを装着する事は必須と言っても過言では無いのだろうか
ナビや、音楽、カメラなどバイクに便利機能を追加できる
一昔前まではバイク用のカーナビが主流であったが、スマホの普及と共にバイク用マウントも普及した
スマホのホルダーを色々と検討していたところ、
「クアッドロック」というホルダーが目に止まった
ワンタッチで脱着可能で有名なRAMマウントの様にかさばらないデザイン
ボールを使ったジョイント方法(RAMマウントとパーツの互換性ありそう)
特に欠点も見つからなかったので、スマホホルダーはクアッドロックに決定した
さて、問題はVitpilen 401のスマホの固定方法方
一番無難な方法は、
バーエンドミラーに換装したことにより余った純正ミラーの取り付け穴を使う方法
ここに適当なM10ネジを差し込んでスマホホルダーを固定してやれば完成となる
ただ、筆者は「ハンドル周りはシンメトリーが美しい」と考えるタイプで、
左右のどちらかにスマホが装着される方法が好きでは無い
「装着するなら、センターだろう」
と決めた筆者はステムナットを使う方法を考えた
まず、Vitpilen 401 MY20のステムボルトはM16x30 p1.5
もし、既製品がなければ純正のステムナットをもう一個買って、タップでネジを切ろうと考えていたが、Vitpilen 401 MY20に適合する既製品があった
B+COMでお馴染みサインハウス製の1インチステムナットだ

これでステーが手に入ったのでクアッドロックが使用できるようになるどうやら、N
ステムナットとクアッドロックは両方ともボール形状なのでメス・メスのボールジョイントを間に挟む
そうして完成した状態がこちら

スマホは横置き仕様になるが、Vitpilenのスタイルを崩さなくていい感じになった
このスマホ固定方法もTwitterでよく質問される
ので、ここにAmazonのリンクを貼っておく
適時、参考にしていただきたい


・シートバッグ装着

(現在はツーリング時のみ使用)
Vitpilenは積載性が皆無
長距離ツーリング等では苦労する
そもそもこのバイクに積載を求めるのは間違っている
現状、デイトナのリアシートバックを装着している

容量3リットルのもので車載工具等必要最低限のものは積むことができる
VITPILENにはETC装置を装着すると車載工具を積むスペースがなくなってしまうなのでこうしたシートパックがあるだけで有難い、他にもパニアケース等の積載等が考えられるがスタイルやリアテールカウルの形状を考察するとやはりユックサック等を背負うのが妥当だと思う

・リアウィンカー

リアウィンカーダサい問題
2020年式ではテールからウィンカーが生えている

ちなみに2019年式以前はナンバー灯横にウィンカーが付いていたが、2020年式は何故かテールカウルに移植された
これは正直頂けない
せっかくスッキリした見た目だけに勿体ないと思

のでアクティブのナンバーウィンカーに変更した

価格は、
部品代1.5万円
工賃1.5万円


まず、ハーネスを加工して
ライセンスホルダーを装着して
取り付けたら完成
(何も参考にならない取り付け手順で申し訳ない)

完成
こちらがテールウィンカー


そしてこっちがナンバーウィンカー
横から見るとかなり見た目が変わった


視認性はテールウィンカーの方が高い
↑ハザードが無いため画像合成で再現

やや割高だが、これでだいぶお尻がスッキリした


・外装交換

Svartpilenとの互換性
2020年式では兄弟車種のSvartpilenと共通するパーツが多い、
今後の予定として、Svartpilenを納車した友人がいるので、タンクカウル、ラジエーターカバーを交換した
↑私のVitの外装を装着したsvartpilen
両車とも割とかっこいいと思う

他にもSvartpilenにのみ装着されているタンクバッグキャリアはVitpilenにも装着可能、

他にもエンジン、フレーム、電装関係のパーツはもちろん共通
なんならKTM 390 DUKEとも共通するパーツが多い
修理やカスタムの際にはあまり不自由無さそう


話は逸れるが、
私の知り合いにSvartpilenやVitpilenをオールペンカスタムする人が多々いる
こちらは2019年末にピレンツーリングへ行った際の写真
グレーペイントのVitpilen401だ

↑Vitpilenは生産国のスウェーデンの国旗があしらわれており、非常にかっこいい

SNS等では黄色やピンクのピレンも見かける
私もいずれはオープペンカスタムに挑戦したい
他にも、
ステップとエンジンハンガーがVitpilenは黒いのに対し、Svartpilen 401は白く塗装されている、目立つので嫌がる人は多い、部品的には同じパーツなので交換も可能(塗装した方が安上がりな気もするが)
また、ラジエーターの側面パーツが色違いとなる、Svartpilenは差し色にイエローが使われているが、これも嫌がる人は多いらしい
ここで書いた互換性は2020年式に限った話なので年式を超えて互換性があるかどうかについては不明


各所不具合
今でこそ、外車は壊れやすいという偏見はなくなりつつあるものの、
万が一、不具合が発生した時のアフターサービスやら維持整備が不安ではあった
簡単に不具合をまとめてみた
・ABSエラー
・クラッチセンサー不良
・冷却水漏れ
・停車時に謎エンスト
ABSエラークラッチセンサー不良については納車整備不良ということで、
ディーラーにて無料修理、交換となった

しかし、
特にクラッチセンサー不良は被害甚大であった
通常であれば1速に入っていてもクラッチを握ればエンジンは始動できる
しかし、クラッチセンサーが故障してしまうと1速ではエンジン始動が不可能となる
交差点の途中でエンストしてしまうと、Nに入れてからしかエンジンの再始動ができないので、まあまあ地獄(慣らし運転中のVitpilenはNに入れにくい)

冷却水漏れは緑色の液体がタイヤに付着していたので発覚、
どのタイミングで漏れ出したかは不明だが、キャップが緩んでいた

停車時に謎のエンストは他の2020年式Svartpilen、Vitpilenでも報告されている
同じプラットフォームを利用するKTM 390 DUKEではその様な話は聞かない
原因不明らしく、再現性がない為に発生条件も不明

その他に気になる部分は
・外装のチリ合わせやフレームの塗装がやや甘い(オーストリア生産の701は綺麗だった)
・サイドスタンド使用時にバイクがほぼ垂直

サイドスタンド直立問題は実際に強風時に転倒事例も報告されている
どうにかショートタイプに変更したいが、まだパーツは発売されていないのでDIYが必要かも



バイク以外に金かけ過ぎ問題
バイクがスタイル重視なら、ライダーも服装にこだわりを持ちはじめてしまう
こちらは2020年末にツーリングへ行った際の皆さんの服装
はぇ〜、皆様お洒落っすね


革ジャケットと革靴、クラシカルなヘルメットが似合う
svartpilenならオフロードっぽいスタイルも似合う

お洒落に無頓着な筆者だったがこれには感化された




下記はVitpilenを納車してから増えたアイテム
・ヘルメット AGV AX-8 Carbon
・ヘルメット SHOEI Glamstar
・ジャケット KUSHITANI レギュレータージャケット
・インナージャケットKUSHITANI ダウンベスト
・グローブ JRP JPS
・パンツ MaxFritz レザーニーウォームパンツ
・シューズ Dr.Martin 8ホール

総額:約28万


いやいやいやいや、高すぎる
下手なバイク一台買えてしまう
見た目を重視してミラーを下向きにした結果、後方不注意により白バイに青切符を切られてしまった、罰金は15000円

あ、総額30万円ですわ



まとめ
Vitpilenは海外メーカーで市場に出回っている数も少なく、不安要素が多い様に見える
しかしながら実際に納車して1万km走った後に振り返ってみると、2014年登場のKTM 390 DUKEの「成熟し、完成されたエンジンとフレーム」を使用したVitpilenに大きな不安を感じたことはなかった


SILVERPILENの名前をオマージュしたVitpilenとSvartpilen


2018年に登場し、2020年にモデルチェンジをしたVitpilen 401 MY2020
唯一無二のスタイルと148kgという軽快な車体、パンチのあるエンジンから享受する「身体が置いていかれそうになる加速感」、アップダウン対応のクイックシフターと電子スロットル、アシストスリッパークラッチと現代的な装備を纏いながら何処かレトロな見た目は「ネオレトロ」の称号に相応しいバイクだと思う

個人的な話、400ccクラスでこれ以上に楽しいバイクは他に無いと思う




2021年3月13日 内容更新、一部修正
恒例のライティング解説
今回は2枚



まずこちらのカット
真上から撮影したVitpilenだ
タンクのデザインをよく捉えており、Husqvarnaのデザイン性の高さをうまく表現できていると思う
(何で公式は上から撮影した画像を使わないのか)

んで、ライティングは両サイドからスプリットBOXをグリッド付きで使用している
床に黒い布を敷いて切り抜き撮影を行った
カメラはD850に70-200/2.8


カメラアングルは真俯瞰
下の画像の様にスカイと呼ばれる装置の上から撮影している




お次はこちら

奥からスーパーブームで逆目にグリッド付きスプリットBOX
手前からもロースタンドでアッパー気味にスプリットBOX
(アッパー気味みストロボを打ちたかったのでバイクは台の上に乗せて撮影している)

前後タイヤ、リアフェンダー、シートバッグ用にそれぞれ直で1灯ずつストロボを使用している
カメラはD850に24-70/2.8
ライティングセットが写り込んだ写真が好きなのでこの記事のトップ画像にはメイキングの写真を使用した


関連記事

0コメント

  • 1000 / 1000